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ソフトウェアで電子書籍を作成 その1



今年はiPhone版のKindleアプリの提供が開始されてから10年という節目です。
当初は電子書籍に対して批判的な声も多くありましたが、スマートフォンやタブレットで何百冊もの書籍を管理し、いつでも閲覧できるという便利さから、結果的には世界中で普及しました。

最近ではAmazonやGoogle、Appleなどのサービスを利用して、個人でも電子書籍を出版する人が増えています。
しかし出版まではしなくても、自分で1から作成できると便利なケースは沢山あります。

そのような「出版しない閲覧・管理目的」で電子書籍を作成する方法や注意点について、今回はコラムを2回に分けて解説します。


自分で作成した電子書籍の使い道は?

普及したとは言え、電子書籍はまだ比較的新しいツールです。
つまり今まで無かったものなので、無いと必ずしも困るという訳ではありません。

では実際に自分自身で電子書籍を作成できれば、どのように活用できるのか?その例をいくつか紹介します。


・学習、レポートのまとめ



ノートやルーズリーフに書いた内容を打ち直して電子書籍化すると、内容が整理されて見やすくなり、紙で置いているよりも管理がしやすくなるなどのメリットがあります。
同時にしっかり復習もできますので、学生の方にはとてもオススメな活用例です。


・社内や団体などで使用するマニュアル・資料



これまでは複数人に同じ資料が必要な場合、恐らくWordなどのソフトでデータを作成し、それを人数分印刷するという流れが一般的だったかと思います。

しかし、その配布された書類を綺麗に保管して必要に応じて活用している人の割合はそう多くないのではないでしょうか。活用していたとしても、その分紙は劣化が進みます。
PDFとして作成してそれぞれがデータを所有しておけば、パソコン、タブレット、スマートフォンで手軽に管理と閲覧ができるので、紛失や無駄な印刷も防げます。


・名簿などの管理

名簿や住所録などは基本的にExcelで作成し、そのままデータとして保存されているか、プリントアウトしてファイルに入れて保管されているかのどちらかかと思います。
これらをある程度一纏めにして電子書籍にすると、ファイル数を減らせてデータを整理できます。

自作の電子書籍は透明文字も埋め込まれるので、検索機能を利用すればすぐに特定の日付や氏名などを見つけることが可能です。


①注意点を確認する

では、実際に電子書籍を作成する手順に入ります。

作成するにあたってまず重要なのは、作成するソフトの「設定」です。
設定をしっかり確認せずにスタートしてしまうと、画質が悪い状態で仕上がってしまうなど、どうすることもできず作り直さなくてはならないケースも考えられます。

ソフトや本の内容に関係なく、基本的に押さえておくべきポイントがこちらです。

 ページサイズ  任意
 ファイルサイズ  2GB未満、タブレット・スマートフォンで閲覧する場合は500MB未満
 解像度  200dpi以上

ページサイズはどのソフトも標準はA4サイズですが、前回使用したページサイズで新規データが作成されるものもあります。
ページを印刷する場合は、用紙のサイズに合わせてデータを作成した方が綺麗に出力されるので、毎回必ず確認しておくことをお勧めします。

また、電子書籍(PDF)は、基本的にAdobe Acrobatを利用して閲覧されることかと思います。

ファイルサイズが2GBを超えるとAcrobatで開くことができません。
実際そこまで大きくなることは稀ですが、ファイルサイズが大きくなる作成ソフトや1000ページを超える書籍では可能性があります。

また、タブレット端末やスマートフォンで閲覧する場合は、ファイルサイズを500MB未満にすることをお勧めします。
それを超えるとファイルを開けない、ページの読み込みが遅くスムーズに閲覧できないなどといった可能性があります。

解像度に関してですが、ソフトを利用して作成したデータをPDFとして保存する際、解像度の指定が基本的にできません。
自動で調整されるものもあるので、予め作成ソフトと解像度の関連性を確認しておく必要があります。(詳しくは「その2」参照)

一般的な電子書籍だと300~400dpiが理想ですが、200dpiでもこのように文字は綺麗に表示されるので、この程度の解像度でも基本的には十分かと思います。
画像も拡大率を300%程度まで上げると粗くなりますが、100%の表示では全く違和感がありません。





今回のコラム「その1」は、ここまでになります。
続きの「その2」では、作成するソフトの選択、作成時や保存時の注意について解説します。