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電子化で後悔しない!文書電子を行う前に考えておきたい重要ポイント(その1)




本や書類などの紙文書を電子化しデータ化することで、元々の保存場所スペースを大幅に削減できるだけでなく、
多くのメンバーが同時に同一文書を閲覧するといった、新しい使い方にも対応でき、大変便利です。
その他、検索の手間や遠方への送信など、魅力的なメリットの多い電子化ですが、その作業の進め方が悪いと
費用と時間を大きく消費しつつも、後に引けなくなることも考えられますので、必ず計画的に行う必要があります。

例えば、外注で電子化を進めた場合、一部納品された状態で、紙の裏写りが思ったよりも発生しており、後悔したとしても、
そこから、同じお金を支払って別の業者にやり直してもらうのも大変ですし、原本を廃棄してしまった場合、それすら不可能となります。
自分で電子化を行う場合は、もっと注意が必要です。電子化は、高品質にこだわれば、どこまでもこだわることができますので、自分の電子化スキルが向上するにつれ、品質がどんどんかわっていくことになりますので、開始当初と終了間際では、品質の違いが顕著になり、気になる方は、もう1回1からやり直したい。という気分に見舞われます。
実際、ペパレス電子化サービスを開始した理由が後者のまさにそれであり、大量の本棚の書籍を電子化するにあたり、作業過程でこだわり抜いた結果、新しい技をどんどんと編み出した結果、電子化品質が著しく向上し、この技術を1回限りの自分の為の電子化で終わらせるのはもったいないと、多くの人に知ってもらいたいとそう考えてサービスを開始いたしました。


本テーマでは、計画的に電子化作業を進めたい場合、どういったことに注意して電子化を進めればよいかとじっくり考えてみました。


スキャン前の注意事項一覧

1、注意度(大) 誰と決めるのか
2、注意度(中) 原本を裁断するかしないか
3、注意度(大) スキャン後の原本を処分するかしないか
4、注意度(小) 作成ファイル形式
5、注意度(小) 作成ファイル名とフォルダ構成
6、注意度(大) ファイルサイズと圧縮率
7、注意度(大) 解像度
8、注意度(大) カラー設定
9、注意度(中) 作成後のPDFに付与するオプション
10、注意度(大) スキャンミスに対するチェック基準
11、注意度(大) 業者に外注するか、社内で処理するか
12、注意度(中) ファイルを共有する場合、その方法




順番は、おおよそスキャン作業を行うにあたり判断しなければならない順に設定し、
注意度は後でやり直しできるかどうか、影響が大きいかどうか、判断がたやすいかどうかなどを総合的に判断して付与してみました。
それでは、個別の項目について、どのような判断が必要となるのかを順に検討していきます。





1、注意度(大) 誰と決めるのか

自身の文書を電子化する場合は問題とならない話ですが、よくある光景として、お母さんが漫画本を勝手に処分しただけで家庭内で大波乱が起こるように、事が会社やグループの話となると一気に最重要課題に転じます。

特に文書の電子化は後戻りできない、あるいはできたとしても、時間やお金について、大変大きなリスクを背負うことになりますので、自身が担当だからといって独断・裁量で進めてしまうと大変なことになりかねません。

すべての項目について検討した後は、計画書を作成し、個別の項目について取り巻く事情から個別の判断の経緯まで関係者に周知してもらい、一定期間、関係者が判断する猶予を設けたうえで実行するようにしたほうが無難です。


【結論】 関係者がいる際は、事前に計画を相談しよう。





2、注意度(中) 原本を裁断するかしないか

スキャンの方法は、大きく分けて、原本を裁断(破壊)した上でのADF自動給紙スキャンと、裁断せずに非破壊でスキャンする方法の2通りあります。

書類などのように分離された文書は、ホッチキスだけ外して自動給紙機能(ADF)のついたスキャナを用いたスキャンとなりますので、裁断可否は問題とはなりませんが、本や冊子タイプの文書を自動給紙でスキャンしようと思えば、本の背部分を裁断機で裁断する必要があります。
この処理を行いますと、原本はもう本として使用できなくなりますので、原本を処分する場合にはお勧めです。
一方で、裁断しないスキャンを行いますと、原本となる冊子や本を裁断せずにスキャンできますので、原本もそのまま使用でき、本もPDFも、それぞれで使用したい場合に最適です。

半面、裁断しないスキャンは、1ページ1ページを手作業でスキャナに取り込み、最後に編集で1冊に見立てるという大変で専門的な作業を伴いますので、外注する場合でも発注先が限られ、また、対応可能な場合でも、ADF自動給紙スキャンと比べ3-10倍程度の価格差のある高額なサービスとなります。


裁断スキャンと裁断しないスキャンの流れは、例として、弊社のサービスの説明ページからの引用となりますが、おおまかには下記のような手順となります。 

<リンク>
ペパレス 裁断スキャン・裁断なしスキャンについての説明ページ



裁断しないスキャンを外注する場合の費用目安

  ペパレス
弊社ページ
S社  U社
50ページの冊子 1200円 1650円 1250円
300ページの書籍 7200円 9900円 7500円

裁断しないスキャンの難しいところは、手作業によるコツや設定や編集をいかにスムーズにこなすかです。
弊社でも品質とスピードの両立のため、非常に大変な研修を経ることに加え、採算がとれるようになるまで1-2年程度の熟練が必要となることに加え、専用に設計されたアプリケーションを併用することで、価格とクオリティを実現しております。結果、上記裁断しないスキャンを営業しておられる業者様との価格差は営業努力により、2倍程度の開きがあります。
他社様で行った作業のやり直しであることを事前に告げられたり、00の部分が改善するか?など、ご相談頂くことも時々ございます。弊社ペパレスでは、品質面での評価は、ペパレスお客様アンケートで公開しております通り、個人様から、出版社様まで、どちら様に対しても、自信をもってお勧めできるサービスですので、一度ご相談ください。
※但し、弊社ペパレスでは、市販本のスキャンは権利上の問題により、権利者様以外の方からの受注は行っておりません。

上記の通り、裁断を行わないスキャンの外注は高額な依頼費用が必要となりますので、もし、処分したくない原本が、低価格な市販本の場合は、裁断スキャンに依頼し、もう1冊を改めて購入し、手元においておいたほうが安くつきますので、目安として、
①価格が3000円を超える市販本と、
②お金で買えない貴重書で尚且つ、処分できない重要度の高い書籍や冊子

だけ裁断しないスキャンを行う。と、機械的に仕分けをおこなうとよろしいかと思います。



3、注意度(大) スキャン後の原本を処分するかしないか
処分の可否につきましては、電子化の目的がスペース圧縮である場合、処分前提でのスキャンとなろうかと思いますが、
考えなくてはならないポイントは、
1、スキャンミスやスキャン漏れが後から発覚した際、原本を処分してしまえば、データが消滅してしまうがどう対処するか?
2、PDFデータが破損した場合、どのように対策するか?
3、機密書類の場合、情報漏洩対策が施された処分となっているか?
の3点が注意ポイントとなります。

1、スキャン漏れ対策について
スキャナーが1枚1枚自動でスキャンするスキャンデータに給紙漏れが発生するのか?という疑問について、まず弊社ペパレス運営経験上回答させていただきますと、確実に発生します。
特に一番発生しやすいポイントは、紙詰まり発生後の再開時です。紙詰まりが発生しないスキャナーは存在しませんし、何100冊もスキャンを行う方であれば、熟練者でも人為的見落としが必ず発生します。特に書類はページ番号の記載がないため、確認・判別も難しくなります。
こういった問題については、「確認漏れを注意深く行う」といった個人の能力に頼る方法だけでは完全に回避できませんので、弊社ペパレスの場合、「作業前に枚数とページ数を確認し、作業後のPDFファイルと照合する」という専用のチェック工程を盛り込むことで、回避に努めています。

かといって、このようなチェック作業は非常に大変なコストとなります。市販書籍のスキャンでは、ページ漏れは、細かくチェックするよりも、後から発覚し、気になる場合は、買いなおして再スキャンすることを想定したほうが、効率は良いです。

こういった作業ミスによるスキャン漏れは、スキャン後、あるいは外注完了後は早い段階で発覚することも多いため、大量の処分書籍がある場合、できれば原本処分に猶予期間を設け、1年間くらい地元のコンテナ型レンタル倉庫に保管しておけば、大失敗だけは避けられるかと思います。重要な書類の電子化の際にはぜひご活用ください。

2、PDFデータが破損した場合について
データを破損してしまった。データを紛失してしまった。という事態は、弊社ペパレスをご利用のお客様からも、時々問い合わせをいただくお話です。
重要文書のPDF化の際の際には、バックアップをとることを強くお勧めします。
バックアップに関しまして、最も安価な方法は、2.5インチHDDとポータブルHDDケースを個別に購入し、データ保管することです。
弊社電子化コラムページ でも紹介しているのですが、2.5インチHDDは2017年現在2TB(テラバイト)の大容量のものが販売されています。PDF化された文書のファイルサイズは、ペパレスの平均値ではおよそ300ページの書籍データでも約200MB程度となります。2TBの容量のHDDに保管すると、実に10000冊という膨大な量が保管可能です。安価なバックアップには最適ですので、ぜひおすすめします。



3、機密書類の場合、具体的にどう処分するか?
原本を処分すると決まったら実行するのみですが、ここにも1つ盲点があります。
多くのスキャン業者が処分の際は、溶解処理を行う業者に持ち込んでいるかと思いますが、弊社ペパレスでは、あえて焼却処分を行っています。厳密には、溶解処分業者への持ち込みから、市営の大規模焼却処分場への持ち込みに切り替えました。

市販本の処分の場合、正直、溶解処分のほうがエコだし、お勧めだと思いますが、問題は機密文書の処分時に発生することになります。

私が、ペパレスの業務で発生した処分書類を溶解処理のため、業者にお昼12時頃に持ち込んだ時に発生しました。広い倉庫様の事務所の中をフォークリフトが行き交う作業場で、所せましと処分待ちの雑誌や書籍、新聞が盛られておりました。
そんな中、私が処分場に処分書類を持ち込んだ少し後に、従業員の休憩時間になったのですが、この時、処分待ちの雑誌類の中から、昼休みの時間つぶしになる雑誌を従業員たちがあさり出したではありませんか! 民間とはいえ、市公認の事業者であるにもかかわらずです。まあ、わかる気もします。昼休み前にハンターハンター全巻が処分を待って転がっていたなら持って帰りたくなる気持ちを抑えられる自信はないです。
そういえば数年前にもありましたね。捨てたはずのとんかつがスーパーに並んでいたという話。


話がそれましたが、結局の所この光景を見て、溶解処理場への持ち込みはセキュリティ上の問題から中止し、処分先を大型の焼却処分場への持ち込みに切り替えるに至りました。
この問題、どこの会社にも素行の悪い人やルールを守らない人はいるので、どの処分業者に持ち込んで処分しても同じだと思いませんでしたか?そんなことはありません。

なぜなら、この大型焼却処分場は、ピットという基本的に人間が立ち入ることのできないゴミ保管場所に直接ゴミを投入できる処分場だからです。まあ言い換えれば普通の大型ゴミ処理場なんですけどね。その後は、ピットからクレーンでつかまれながら焼却炉へ直接投入されます。
つまり処分書類を手放した後、基本的に人間が近寄らないまま焼かれるシステムになっている所が安心なのです。



やってることは決して特別なことではないのですが、溶解はあくまで処理方法の1つであり、溶解処理=セキュリティ万全という図式は成り立たない。ということは、一応理解していたほうが良いように思います。

さらにひどい話もあります。ごく一部の話だとは思いますが、とある電子化業者が逮捕された際、データを使いまわして電子化した挙句、使用しなかった2冊目以降の原本を中古市場に売却していたという事実がニュースで明るみになったことがあります。(本当の話です)
結局のところ確実に処分したい重要書類については、業者を信頼するよりも、たとえ外注時であっても一度手元に回収した上で、自分の手で処理場に持ち込むのが無難ということになります。



以上、注意点1-3まで紹介させていただきました。注意点4以降は、
電子化で後悔しない!文書電子を行う前に考えておきたい重要ポイント(その2)
でご紹介させていただきます。